100文字じゃ書ききれない時、書くブログ

ブコメの100文字制限でどれだけのことを伝えられるか頑張ってます。で、書きたいことが100文字で収まりそうにない時に、こっちに書こうと思います。

ダンケルクは吹田で観れるならみた方が良い

観劇の興奮覚めやらぬKAZ99Kです。
元々週末には見に行こうと思っていた「ダンケルク」ですが、以下の記事をみて居ても立ってもいられなくなり、昼休みのうちに席を確保し、月曜日からレイト・ショーで観てきました。

 

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結論から言うと「この映画館で観て本当に良かった」でした。

以下、この晩の出来事を振り返りながら、109シネマズエキスポシティへのアクセスや、ダンケルクIMAX次世代レーザーで観た感想など書いてまいります。

 

 この記事の目次は次のとおりです。

 

 

109シネマズエキスポシティへの行きかた

109シネマズエキスポシティへはいくつか行き方あるけど、どれも結局モノレールなので比較的簡単です。

 

大阪梅田方面からの行き方

一番多いと思われる大阪梅田方面からの行き方。大阪人にはおなじみの「地下鉄御堂筋線」で北上します。大阪の地下鉄はケッタイな東京のと違って、だいたい東西南北に向いているので「御堂筋線で北に行く」といったら全員が同じ方向に行けます。

「地下に入ると方角がわからない!」という人も居ると思います。僕もそうです。大丈夫、御堂筋線で南北をゼッタイ間違えない秘策をひとつ教えます。

 

それは電車がやってくる時に流れるチャイムの音。

 

北行きの電車のチャイムは「キタユキ↑キタユキ↓」と鳴る。南行きの電車は「ミナミユキ↑ミナミユキ↓」。これを知ってたら無駄に駆け込み乗車する人も減ると思うから大阪人も知っといた方がいいと思います。

 

御堂筋線に乗ったら終点の「千里中央駅」まで。途中、北大阪急行線になるけど乗り換え不要だからそのまま乗っててOK。

千里中央でモノレールに乗り換えです。一番南の改札から出る。改札は地下1階、モノレールは2階から乗ります。改札を出たら地面にモノレールまで誘導する青い帯があるので、それに沿って進めばモノレール改札口です。

 

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こんなアーチが見えてきたら改札はもうすぐ。

モノレールでは、彩都西行きか門真市行きに乗り、2駅で到着です。 駅を降りたら観覧車目指して歩いていけば、迷わずエキスポシティにたどり着けます。

 

 

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あの観覧車目指してスロープをくだる。

 

大阪空港(伊丹空港)からの行き方

また、遠方から旅行ついでに飛行機で来られる方は大阪空港(伊丹空港)からのアクセスが良いです。モノレールを使って大阪空港駅からまっすぐ1本で来れます。

 

もし旅行ついでに遠方から来られるのであれば、せっかくなのでエキスポシティで買い物したり、水族館「nifrel(ニフレル)」やポケモンショップやガンダムショップに足を運ぶ計画を立てられると良いと思います。もと遊園地跡だけあって、エキスポシティってものすっごい広いです。

 

エキスポシティと劇場の様子

 

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でっかいガンダムとザクがいます。ある意味エキスポシティのシンボル。

 

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全国に2店舗しかない、ケンタッキー・フライドチキンの食べ放題。(ちなみにもう1店舗も大阪。

 

 

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エキスポシティの入り口はこんな感じ。IMAXが映画館の目印に。

 

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観覧車(とピカチュウ

 

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巨大バナーが。外からもダンケルクを強力プッシュしているのがわかる

 

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中から。やはり大きい。

 

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直筆サイン入りIMAX70mmフィルムプレート。

 

クルマの人は混雑状況を事前にチェック

クルマの人は中国自動車道沿いだからカーナビで一発だと思う。駐車場の混雑状況はサイトで確認できるので気になる人は事前チェックしたら良いと思う。

アクセス | 日本最大級 大型複合施設 EXPOCITY-エキスポシティ-

 

通常の映画館とIMAX次世代レーザー、そんなに違う?

違います。

もっと言うと「大阪吹田のIMAX次世代レーザーと他の劇場とでは体験がぜんぜん違う」です。

 

理由はもう、散々言われていますが「タテの高さ」です。

 

縦横比「1.43:1」は「世界が切り取られていない」 

「1.43:1」これがIMAX次世代レーザーの縦横比です。僕も知りませんでした。

数字で見ると「なんだよ四角かよブラウン管かよ」と思いませんか(僕は思った)。けど、実際に見るとぜんぜん違う。

スクリーンが、視野角をぜんぶ覆い隠す感じ。この映画を観て本当に実感したのが、「人間の視界はタテもかなり広い」ということでした。

 

これまでの横長な映画を、僕は「左右の視野が広がって視界を埋め尽くしているようだ」と、思っていました。このIMAX、縦に広いIMAX次世代レーザーを観るまでは。

「あぁ、これまで観ていた映画はヨコに広かったんじゃない、タテが切り取られていたんだ」と、実感をもって悟った瞬間でした。

 

「字幕」と「タテ」の絶妙なバランス

MAX次世代レーザーは、リアリティを映像で追求するような、ダンケルクのような映画との相性は極めて高いと思います。例えばこの映画は内容を文字(字幕含む)で語ることを極力避けています。IMAX次世代レーザーで観るには、画面が大きすぎで字幕を読みきれないんです。

僕はダンケルクをI(アイ)列で観たのですが、I列で観ていても多い文字数は追いきれない。いや、文字はすべて視界には入っているんです。が、文字として、文章として認識、咀嚼できない。視界には入っているけど「視界の隅っこ」なんです。

 

視界の隅っこにある情報は無意識に優先度が下げられてしまうみたいで、目に入っているのに読みきれない。だから長回しの台詞なんかはIMAX次世代レーザーとは非常に相性が悪い。

 

その辺、この映画は十分にわかっていて、台詞はひとつずつ、本当に口数少ない。正直、字幕が無くても物語が負えなくなるということは無い。

 

台詞が少ないことと反比例して、より強く感じられるのが上下広さ。

スクリーンの上端と下端が語るリアリティは、本当に他の映画館で体験したことがない。空は延々と広くて、逃げ場がないことを嫌でも見せつけてくれます。

 

IMAX次世代レーザーのために撮影され、編集された映画だからこそ、100%で楽しみたいのなら、吹田の109シネマズ大阪エキスポシティのIMAX次世代レーザーしか、国内には選択肢がありません。

 

(オマケ)「1.43:1」はコレで知った

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入場券と引き換えに、なんとIMAX次世代レーザー観覧者限定(と思われる)クリアファイルがもらえた!これはテンション上がる!

 

で、席に着いた頃、クリアファイルになんか紙が入ってたことに気づく。

 

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『ご表記のお詫びと訂正(中略)
 【誤】1:43 ASPECT RATIO

 【正】1.43:1 ASPECT RATIO』

 

………これは………痛い。つらい。

痛恨の誤植。自分がノベルティ制作会社の人間だったらと思うと死ぬほど胃が痛い。しかし1:43ってどんな比率だよ…超縦長かよ…。

 

ダンケルクIMAX次世代レーザーで観るつもり。初めての初IMAX次世代レーザーなんだけど注意事項ある?

あります。これは本当に注意したほうがいい。

 

以下は、109シネマズエキスポシティの公式サイトにある、IMAX次世代レーザーの座席表です。

http://109cinemas.net/osaka-expocity/seat/theater-11.gif

施設案内 - 109シネマズ大阪エキスポシティ | 109CINEMAS

 

結論から言いますが、IMAX次世代レーザーは「F列より前で観ないほうがいい」です。

 

理由は簡単です。「近すぎる」んです。視界が端から端まで届かない。
特に「タテが足りない」

 

スクリーンは上下に広がっているわけじゃないんですね。「上にだけ広がっている」わけです。映像の下端と上端が伸びた分、上下の中心点も通常のスクリーンよりかなり上にあります。

http://109cinemas.net/img/theatres/establishment/osaka_imax.jpg

上の写真を見てください。A席から中心の「IMAX」を見ようと思うと、60度くらい上を向く必要があります。上端となればもっと上です。

 

この苦行はだいたいF列まで続きます。G席からは1段高くなり、また通路をはさんでるので距離も開いて苦しさはなくなります。

ベストはH列だと思います。

なお、G列とH列はエグゼクティブシートになっていて、料金が割高ですが広々とした席と専用テーブル。リクライニングもついているので、距離感・高さ・リラックス度、すべてが最適な席。予算が潤沢ならエグゼクティブシートで観るといいかも。ちょっと世界がかわりそうです。

 

なお僕は小市民なのでI列で観ました。通常席のなかではI列がもっとも視聴に適していると思います。

これより遠いと、すこし遠くから観ている感じになると思います。I列でもちょっと遠いと感じたけど観始めるとこれが最適距離と感じました。少なくともFより前の地獄よりは百倍良いです。


ダンケルクについてほとんど知識が無いのだけど楽しめる?

大丈夫です。

監督も、予備知識無しで観てられるように、って作ってるから。

 

その場に居合わせた人たちと同じ体験を共有することが、この映画の大きなテーマだと思います。実際、映画の中で次のシーン、いや次の瞬間になにが起こるのかなんか、予備知識を持っていようがいまいが全く予測ができません。

この予測ができない状況が、ダンケルクの海岸に取り残された英軍・仏軍兵士と同じ状況です。

 

余分な知識をつけちゃった人に伝えたいこと…

事前情報を得ようと、Wikipediaなんかを観てしまった人は、「実際は兵の80%以上が民間船ではなく、駆逐艦その他大型船で救出されたんでしょ?」ということを知ってしまい、ちょっとテンションが下がってしまった人がいるかもしれない。

ダイナモ作戦 - Wikipedia

 

でもちょっと冷静に考えてほしい。救出された「331,226名の兵」の2割って何人だ?

66,245.2人だ。これは少ないといえますか?

 

もし、小型船が可能な搭載人員が20名だったとしたら何隻だ?

3,312.26隻だ。これは少ないといえますか?

 

救出作戦に参加した駆逐艦・大型船は42隻だったという。そのうん十倍の船が救出に駆けつけたことは、たとえプロパガンダとして消費されようが事実です。

僕は、その事実だけで十分、何かを感じられるだけのメッセージになったと思う。


ミリオタだけどダンケルク楽しめる?

存分に楽しんでください。これはあなたのための映画です。

 

絶望的な地上。絶望的な海上。

この映画ではドイツ軍の兵士はまったく顔を見せません。
それでも休む間を与えられないほど延々と攻撃してきます。

 

単発で響く甲高く乾いたKar98の銃声。それらが折り重なり銃弾の雨となり、さらにMG34のけたたましい轟音が加わって主人公に降りかかる。敵の姿は見えない。

 

水面を走る魚雷。大きな水柱が上がり船は沈没に向けて傾くなか、幾度となく艦上が爆発に見舞われる。Uボートが砲撃してきているのだと思う。連合国の対潜能力が低かった大戦初期は、高価で搭載本数が限られる魚雷は温存し浮上して砲撃することが多かったという。Uボートの姿は見えない。

 

絶望的なサイレンが鳴り響く。恐怖心を煽るためにJu87スツーカの主脚に取り付けられたサイレンだ。彼らが真っ直ぐこちらに急降下してくる。姿は見えている。しかし逃げ場がない。

 

Microsoft Combat Flight Simulator世代には堪らない

Microsoft謹製のWWⅡフライトシムダンケルクドッグファイトは、フォースフィードバックのジョイスティックを手に大空を駆けた日々を思い出させる。

 

映画のドッグファイトにありがちな、せわしないカメラワークや激しい操縦桿さばきは一切なし。あくまでもじっくりと、じわじわと敵機を追い詰める。操縦桿さばきは実に繊細だ。

 

敵機を照準の中心に捉えた瞬間に引かれるトリガ。経験者ならその瞬間に分かると思う。「あぁ、それでは遅い!」

ドッグファイトでは照準の中心に入ってからでは絶対に当たらない。到達までのタイムラグと、旋回・上昇による軌道のズレで銃弾は明後日の方向に飛んでいってしまう。

 

銃撃は「敵の前に置きにいく」感覚で打たないと当たらない。

 

あと当たっても派手に爆散したりしない。煙を吐きながら静かに墜落していく。そのあたりはミリオタの皆さんでも安心して観られると思います。

※ただ、「そうじゃない」と思う点もあると思います。それがどういう点かは、ご覧いただけばわかると思います。

 

 

余談:コールオブデューティー(Call of Duty)WWⅡのティーザーをIMAX次世代レーザーで観られるぞ!

映画が始まる前に流れる予告編に紛れて、コールオブデューティWWⅡのティーザーが流れてた!初代コールオブデューティと続編United Offenciveをやってた人間としては上映前にいちばんテンションが上がったところでした!

※短いからあんまり期待しないでね

 

総括:ダンケルクは吹田で観れるならみた方が良い

ダンケルクには、はっきり言って感動は全くありません。

ただ、事実としてあったことを、まるで目の前で繰り広げられているように錯覚させる手法で撮影された、ただそれだけの映画です。

 

でも、だからこそIMAX次世代レーザーで観る価値があると言えます。IMAX次世代レーザーで、初めてその価値が最大化されると言えます。

その場にいた人たちがどのように行動したのかを映像化し、その映像に何を感じるのか、何を考えるのかを、僕たちに委ねてくる。

 

決して英雄譚ではない。けど、その場にいた多くの人々が、生き残るために、生き残ってもらうために、その場で然るべき働きをした結果として、ダンケルクの救出劇は現実となったわけで。

 

『おじいちゃんは、戦争の英雄だったの?』わたしは、こう答えた。『いいや。でもね、英雄の仲間たちといっしょに戦ったよ』

これは、第二次大戦中、第101空挺師団第506パラシュート歩兵連隊第2大隊e中隊の体調を努めたリチャード・ウィンターズの言葉です。

リチャード・ウィンターズ - Wikipedia

 

彼が、映画(と僕は言っています)「Band of Brothers」の冒頭で語った言葉です。
僕にとって最高と思う映画と、ダンケルクはアプローチの仕方がとても似ていると思います。

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感動があるわけではないけど、自分が何かを成さないと行けない時、それができるだろうか、といったこと。「自分ならどうなのか」を、否応なくその場に放り込まれたような感覚で体験させてくれました。

 

僕はこの映画を、100%味わうことができたことを、本当に良かったと思います。

 

余談:日本映画はIMAX次世代レーザーがわかってない 

ここからは完全に余談です。

 

映画開始前の予告で「亜人」を演っていたんですね。亜人

 

これもIMAX次世代レーザーで上映するらしいのだけど、ぜんぜんスクリーンのことわかってないの。

 

顔のドアップ写すんじゃないよ、視界の上から下まで顔が覆うって時点で人間の大きさじゃないんだよ。巨人だよ、巨人。人の大きさで視界を覆いたいなら顔にめり込むんだって。よしんば超至近距離でしゃべってるのだとしても、普通はパトレイバー2The Movieの後藤隊長みたくみょーんっと伸びるんだよ、顔が。

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だからその大きさは全然現実味がないの。顔として認識できないの。誰だかわかんないの。

 

あと出演者の名前をドデカい画面の上から下までブチ抜いたら、たった4文字でも視認できないの。だから「佐藤健」と「綾野剛」しか出演者わかんなかったの。

www.youtube.com

 

日本の映画がIMAX次世代レーザーを理解できるのはまだまだ先な気がしました。

おわり。